【コペンハーゲン旅行記】世界一美しいと言われる美術館の庭の話、その海の彼方とアントチェア。


こんにちは、もりやゆりかです。

冬のリヴィエラを聴いています。


今日は、わかる人にはわかるであろう、内輪のパロディからはじめてみました。


コペンハーゲン旅行記をつづけます。


ゆっくりホテルで朝食をいただいた後、

コペンハーゲン中央駅から

Helsingor(ヘルシンオア)ゆきの郊外列車Reに飛び乗って

約40分。

ちいさな田舎の駅、Humlebaekで下車しました。

その駅で降りた人々が一様に向かう先は

世界で一番美しいと謳われる美術館、

ルイジアナ現代美術館。

展示されていた作品や見せ方も興味深かったものの、


なんといっても記しておくべきは、

この美術館の庭からのぞむオースレン海峡。


彼方へ目を凝らすひとたち。

むこうはスウェーデンだ。


佇むオブジェの影も、なにか語りかけているようで。

わたしたちとともに生きて、時を刻んでいるようで。


南仏の海ともイタリアの海とも違う、北の海。


ちょうど出会った由美先生と、満場一致(2名ですが)で

ここでお茶をしてゆくことにきまり。

なんとも贅沢なことに、

由美先生の『冬のリヴィエラ』生歌を聴きながらのカフェタイムとなりました…!

ふーゆのーりゔぃーえらー
おとこーってやつーはー

この紙コップも、写真ではわかりづらいですが

表面が凸凹していてとてもかわいいんです。

受け取ったときには熱々だったのに、

外へ出た途端、

あっという間に冷めてしまう珈琲。

手の中で、そのでっぱりを、へっこみを

いつまでも撫でながら

ゆっくりゆっくりすこしずつ、

冷えた珈琲を身体に流し込む。


由美先生は、

強く引き寄せられるようにして

海の方へと歩いてゆきました。


あとできいたら、なんと今度は海辺で

『津軽海峡冬景色』をフルコーラスで、むしろ前奏つきで、

歌い上げてきたそうです…!

さすが。日本の心、打ちつける北欧の波に見せつけてきてくださいました。

ちなみに、由美先生は柔らかく耳ざわりの良い、澄んだ美声の持ち主です。

先生の“いつでもどこでもカラオケ”は、

一緒に旅行した人だけが聴ける特典!とのことです!


カフェの椅子はアントチェア。

名作椅子。

デザイン性だけでなく、実際にかけてみたらとても座り心地も良かった。
 

庭にたどり着く前に発見したこどものアトリエ棟に触発され、

やりたいことのひとつ、こどもワークショップについて

始めはふわふわと考えていたけれども

海からの風や光のひろがる中にいたら

思考回路のスイッチを切って

電源プラグごと、コードを引っこ抜いて

ただこの世界のままを感じていたくなりました。

なにも問わないから答えも意味もいらない。

それでも眉間にすこし力が入る。

わたしの睫毛は短くって、吹きすさぶ風から、瞳をあんまり防御してくれないから。

世界はわたしに関係ない。

わたしは勝手に空を、地上を移動して、

なんだかここに居る。

指をくわえて、その上を歩けやしない海を見ている。

地上にわたしが居ること。

世界は、徹底的に関係なく、でも深く許してくれている。

フィルムのように目には映しているけれどもなにも見てはいない、

ぼんやりしているだけなのに、

ああ。たのしいなあ。

ふつふつと身体の底からうれしさがわき上がってくる。

アートとか自然とか、

そういうものは、一生懸命なにかを感じようとしたり、意味を見つけたりしなくていい。

これで充分なんだ。

先生もわたしも、各々たっぷり時間を取って、すきなところへ。

わたしは、つぎはこどものアトリエ棟へ。

つづく。


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