今日からは、コペンハーゲン旅行の思い出を
徒然に綴ってゆきたいと思います。
それなのに「ホテルの朝食の話」から始まるのは唐突すぎますが、ごめんなさい。
思い浮かんだ場面場面を少しずつ、つなぎあわせてゆくので
宜しかったらお付き合いくださいませ。
***
ホテルでとる朝食がなぜだか、わたしはすきです。
一人旅のときの安宿だったら、味も期待できないうえに割高なのでパスするけれど
ちょっぴり良いホテルに泊まるときには
それだって、特別目玉が飛び出るほどに美味しいってことはないかもしれませんが
なんだかうれしくて、おいしいのです。
ホテルのビュッフェ形式の朝食だって
たのしいし、
日本の旅館での朝食なんかはもう最高で
白いごはんと、お海苔と焼き魚とお味噌汁と。
朝はやくから起きて、仕度してくれた人たちがいることを感じて
ふわふわと起きぬけのまま大切な人たちと食卓を囲み
今日が、一緒に過ごした昨日の続きだと知る。
たのしかった昨日やたのしくなるはずの今日の話をして
それだけでももう随分、幸せにみちみちてしまうのです。
今回宿泊したコペンハーゲンの老舗ホテルPLAZAでの朝食は
こんな素敵な本が壁に並ぶ、落ち着いた装飾のレストランで
革張りの椅子や濃い茶のテーブルがうれしい。
コペンハーゲンで飲む珈琲は、
エスプレッソではなく、こちらでいうところのアロンジェになるのですが
どこへいっても、サーヴされるマグカップが大きい。
おおきなマグカップって、しあわせだよね。とおもう。
ビュッフェ形式では、一緒に食べる人と
欲張って取り過ぎだといってもりもりのお皿を指差し合って笑ったり
あ、ちょっとずつ全部食べたい人なのだな、とか
みんなの分をとってきてくれるサービス精神旺盛な人だな、とか
サラダでどうしてそんなにトマトばっかり取ってるの!とか
そういうのが面白かったりもするのだけれど
由美先生は、盛りつけにも気を配っていて
その美意識の行き届いたお皿にびっくりしました。
(写真のお皿はわたしが取ってきたものですので、悪しからず…。)
食べるときも、
欲望の赴くままにむしゃむしゃ口に運ぶわたしとは違って
しょっぱいものを先に、甘いものを後に食べるという順番があって
美味しいものをより美味しく食べるための情熱を学びました。
まだお化粧したて、着替えたての女ふたり、
窓の外にはためくコペンハーゲン中央駅のデンマーク国旗に目を細めつつ
楽しく穏やかに、食べる。
素敵なホテルの朝食からはじまる旅の一日は、
すでに幸せなのです。
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