来週の大阪イベントにむけて、
La clef d'orさんにネイルをお願いしました。
ジェルネイルなんて、もうかれこれ5年以上はご無沙汰。
センス抜群のtomomiさんに全部お任せして、
仕上がった自分の指の先はいつのまにか女の指先になっていて、びっくり。
爪といっていつも思い浮かぶのは
小説『僕は勉強ができない』で、
主人公の幼馴染みの女子高校生(たしか真理みたいな名前)が
とても真剣な面持ちで爪の甘皮を押しているシーンのこと。
世の中にこれ以上大事なことがあるかってぐらいに真剣なその表情が浮かび上がってくる。
この世の女は、甘皮を押す女と、そのままにしている女の二種類に分けられる。
もしくは
女は、甘皮を押すことで女になる。
わたしは自然と頭の中でそんな定義づけをしていた。
そういえば、人生でいちばん初めに手にした化粧品は、
“爪磨きセット”だったような気がする。
あと、映画『キューティー・ブロンド』で
彼氏にこっぴどく振られたブロンド・ガールの主人公エルが、
元彼の婚約者におさまったブルネットの賢女に腹を立てたポイントも爪。
動転した彼女は気を落ち着かせるためにネイルサロンに駆け込み
「マニキュアも塗っていない指に、婚約指輪をするなんて!!」
とぶちぎれていた。
こんな教条をもつ信者は稀にしても
わたしたちの指の先には、
“女”というものにまつわる、ある種の観念が宿っているのにはちがいない。
わたしはどちらかというと(というか歴然として)
ネイルアートには疎いほうだけれど
ただ単純に、自分の爪がきちんとするのはとてもいい気持ちだ。
自分自身では大抵、ベーシックな色合いのマニキュアを単色塗りしているので
こんなふうにお洒落にしてもらえて小躍りするほどうれしい。
それに花仕事をしているとどうしても、マニキュアがすぐに剥げてしまうので
何の心配もなくいられるジェルネイルは非常にありがたくもある。
ネイルのデザインの御蔭でイメージがわいて、
迷っていたイベントでの服装も決められたし、いやはや本当に、よかったよかった。
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