Lyon ポール・ボキューズ総本山参拝の旅、その2。LE NORDと、フランスの調理師学校訪問の巻。


前だけ見て進みたい、

なんて言った舌の根も乾かぬうちに、ですが

10月のリヨンへの旅を思い出すと、じーんとしてきてしまいます。

ご一緒させていただいた由美先生が既にかなり、旅について書いてくださっていますが

わたくしも、ゆるゆると。

マルシェの後は

LE NORDでランチをいただきました。





店内はクラシックで、ボキューズの名前を感じさせる内装だけれど、
ギャルソンさんたちが心から楽しそうに働いていて

それがお店の軽やかさと言うか

あたたかさをつくっているんだなあと思って観察していました。

夜の総本山参拝にそなえて、

ここも暁子さんのアドヴァイスどおり

お昼は控えめに…。





それぞれが頼んだものを少しずつ食べさせてもらいました。

いずれも“これぞ”という名物を選んで注文し、
(セレクトはプロのキュイジニエたちとグルメな由美先生にほぼお任せ…)

見た目はシンプルなのに、どれもきちんとつくられていることがよくわかる、

本当に美味しいお料理でした。


ワインの買い付け(相当買われたようです!)を終えたシェフたちチームが合流し、

召し上がっていたお皿を横からぱちりと撮影。

これがリヨン名物らしい!

私は既にお腹が一杯で、見るだけでしたが…


なんて言いながら


しっかりデセールはいただきました。



こうして写真を見返していたら、また食べたくなってきてしまいました…。

コンフィが食べたい。



カップ&ソーサーにも可愛いロゴ入り♡

若き(というか同い年ですが自分より確実に若く見える)キュイジニエさんたちと、

由美先生を囲み、半生やら漫画トークやら

だいぶ、ついていけないレベルまで盛り上がったところで

楽しいランチを終えて、一旦ホテルへ。

市内の中心地からはすこし離れたボキューズの近くにある、
ボキューズに食べに行くためのホテルです!

皆さんは、体力と胃袋のために、ホテルで休憩。
皆さん前日も遅くまで営業していた上に、
朝も早かったのでお疲れだったことと思います…

わたしはといいますと…



シェフの運転でくねくね道をドライブして、
フランスの辻調理師学校についてゆきました!
もともと弱点である三半規管に直撃しましたが、そんな若干の車酔いも吹き飛ぶような、
この美しい場所で、
若く将来のある子供たちがお料理の勉強のため、暮らしているのです。


こちらの卒業生であるシェフの御蔭で、未知の領域である調理師学校のなかへ。

立派な設備が整っていて、

こんなふうに自分がこれとおもった勉強に打ち込める環境は

なかなか無いとおもいます。

みんな、目がきらきらしていて眩しかった…。



お料理素人のわたしがとても素敵だなとおもったのは、
この道具たち。

使い込まれて、丁寧に磨かれて、所定の位置にきちんとしまってある。

この基本的なところの精度がその後の仕事の精度にもかかわり、

一流の仕事をする人の心持ちが現れているようにおもいます。

それは、どの業界においても、きっと同じなのでしょう。


ご馳走になった、生徒さんお手製のフィナンシェ♡
わたしもちゃっかりいただいてしまいました。

現役の学生さん相手に、OBとして熱い想いを語っていたシェフ。

そこからすこし離れたところで

とある先生のお話を伺いました。

教育者として、学校としてお料理を教えること、生徒を育てることの難しさややりがい。

責任感をもって真摯に仕事に従事してきたのであろうそのひとの眼差しの、

その先には

シェフと、シェフを囲んで一生懸命話をきいている子供たちがいて。

なにも知らずついてきた私にまで、

なにか一言!と求められて、

こんな若いうちから志をもって頑張っている子たちに私が何も言うことなんて!

とおもって

環境や周りの方々への感謝の気持ちを大切になさってますます頑張ってください…

と消え入りそうな声で言うにとどまりましたが

今、もし10年前のわたしになにか伝えようとするのであれば

沢山感じること、

だと思います。

なにもしない、なにも感じない人生ほど恐ろしいとおもうことはない。

自らの感覚と知性を、洗練させてゆくこと。

それは一生続くのだろう。

なにものになりたいか、なにを自らの志とするかは

いつ決めたって良いし、焦らなくたって良いけれど
(だって、人生は何が起こるかわからない)

まずは、感じることから始まるのだとおもうから。


帰りの車のなかで、

ふたたび車酔いと戦いながら

次の世代、わたしたちの世代に期待してくれているシェフの話を

有難く

さらには早朝から一睡もしていないため突如おそってきた眠気と戦いながら

有難く

伺いつつ。




一旦お部屋に戻ってから

遂に!ポール・ボキューズ本店へ!

つづく。

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