Lyon ポール・ボキューズ総本山参拝の旅、その3。ついにボキューズへゆくの巻。

のんびりペースですが、ついに。

装花させていただいていたレストラン、

Le Sot l'Y Laisseさんの“社員旅行”にお声掛けいただいて

リヨンのポール・ボキューズ本店へ足を踏み入れた夜のこと。

一際目を引くこのお店の外装は、

地元の若いアーティストたちに表現の場を与えたいといって、

ポール・ボキューズ氏が彼らに一任したのだとか。

これは1965年からずっと、ミシュランの三ツ星を獲得し続けているということ。

そういえばわたし、

いわゆる三ツ星レストランにきたのも、初めてかも。

ボキューズ氏がお出迎えしてくれています！

どうもどうも、わざわざご丁寧に…！

入店前に記念撮影してしまうほどの

ディズニーランド気分で乗り込んだのですが

毎年2、3回は足を運ぶというチームソリレス、そしてTシェフがこちらで修業されていたこともあり、

家族を迎えてくれるかのようなあたたかい歓迎を受けました。

調理場を見せていただいたり
（緊張のあまり携帯を携帯せず。ざんねん。）

記念写真を撮ってくださったり。

ちゃっかりセンターですみません。

格調高いけれども決して格式張ってはいない、

とても優しい空気が漂っています。

せっかくだからお料理の説明を！

とおもったのですが

なんと、メニュー（ひとりひとりに豪華なメニューをいただけるのです！）を

パリに置いてきたまま、まだ日本に持って帰ってきていないので

一切わからず。

完。

でもこれはわかる！

有名な、トリュフのスープ、パイ包み！

（正式名称を調べてみたら、

スープ・オ・トリュフ・ノワール・ヴェ・ジェ・ウ

Soupe aux truffes noires V.G.E.

というらしい。）

エリゼ宮での晩餐会で、

100人のお客さまに、一気にあつあつのスープを出すために考案されたという

さくさくパイ包みのスープ。

これだけでも充分満足してしまうほど、深みのある味わいでした。

これだけで満足、というのはなにも精神面に限った話ではありません。

一皿一皿の、重みが違うんです。

文字通り、そのままの意味で。

写真を見ていると…

追体験で、またもやお腹が一杯に。

注文の仕方にコツが要るとのことで、

慣れたシェフたちにお任せいたしましたが

それでも、割と早い段階でお腹が苦しく…。

あっ、でもこれもものすごく美味しかったのだ！

胸いっぱいお腹いっぱいのところ、清涼感を一匙。

場に相応しい装い、

装いによって場を盛り上げる、

という大人の女性の粋な心遣いを、暁子さんや由美先生の艶やかな♡すがたから学びました。

タブリエをほしがる若者たち。

この奥は、ワインカーヴ♡

（後で皆で見せていただいてしまいました！！）

この爽やかさがどれだけ有難かったことでしょうか。

圧巻のフロマージュたち。

そしてこれが、デザートの前のデザート。

こんなにちっちゃいんですが、

超濃厚。

ボディーブローのようにじわじわと確実に攻めてきます。

ぐぬぬ・・・

ぬ？

お誕生日のお客さまがいると手回し式のアコーディオンをひいて

お祝いしてくれるようなのですが

お誕生日の人は、この卓にはいないので、関係ないかしら。

とおもっていたら

曲がお誕生日バージョンではないようで・・・

ひゃー！！！！

ケーキが目の前に運ばれてきました！

なぜ！なぜわたし！誕生日は12月なのに！

そこには、“ありがとう”のメッセージが。

なんと。

ソリレスのみなさまからのサプライズだったのです。

常にわたしに挑戦するチャンスをくれて、

初めてのことだらけでも、失敗を恐れず背中を押してくれて、

いつだって自分のことのように応援してくれて、

実家みたいにあったかくて。

もう、計り知れないぐらいに良くしていただいて、

感謝するべきはわたしの方なのに、

いつだって、

こうやって先手を打たれてしまうのです。えーん。

わたしの一年間の花留学生活を

支えて、助けて、引き上げてくれた

大好きな大好きな人たちに囲まれて、

おいしいおいしいって笑って、

ゆったりと流れてゆく時間を共有して、

お腹いっぱいでひーひー苦しんで（…）

度肝を抜かれて、

じーんと感動して、うれしくて。

この夜のことは一生、忘れようったって無理だとおもう。

ちなみにこの後も、

送別会の「じゃあ出世払いで」ケーキ、

ラストディナーでの「アビアント」デザートと、

計3度にわたるサプライズをしていただきました…！！

頭のてっぺんから爪先まで、

感謝の気持ちと

“うれしいなあ”で

満たされて。