天使の入り江と、ローラ。


MAISON LOU paris
schedule 2017

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■9月のレギュラーレッスンは9/1, 2, 3, 15, 16に開催します。
詳細はこちら。

■9月中旬〜10月中旬はパリです。

■10/25~29、MAISON LOU paris 秋のオープンアトリエを開催予定です。

■11/15〜19、ジュエリー作家sasakihitomiさんとの二人展と
クリスマスリースのワークショップを開催予定です。

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夏休み、というほどのお休みでもないですが、

夏の休日。


渋谷のシアター・イメージフォーラムで

特集上映“ドゥミとヴァルダ、幸福についての5つの物語”を観てきました。

ジャック・ドゥミの『天使の入り江』『ローラ』

ドゥミの妻、アニエス・ヴァルダによる『5時から7時までのクレオ』『ジャック・ドゥミの少年期』『幸福』

の5作品の内、わたしが観てきたのは

『天使の入り江』と『ローラ』。

ヴァルダの『5時から7時までのクレオ』も、

学生時代振りにスクリーンで観たいと思っていたのだけれど、

上映スケジュールと都合が付かなくて、泣く泣く断念。


映画愛を感じる、イメージフォーラム。

一本目は『天使の入り江』を。


ジャンヌ・モローが亡くなった直後だから、

彼女が主演のこの映画は大混雑だろうかと思ったけれども、

そうでもなかったな。

延々と繰り広げられる賭博、

コールされ続ける数字、

ジャンヌ・モロー。

ピエール・カルダンの白いスーツや黒いドレスに身を包み、

プラチナブロンドの豊かな髪を幾度となくかきあげ

目尻を撥ね上げたアイラインでくっきり囲まれた瞳が、恐ろしく美しい。

ラストで彼女が目を見開き、卓を蹴散らすようにしてえらんだのもまた、賭けのようなもので

その先にはやっぱり、似て非なる破滅が待っていたりするのかもしれません。

ジャッキー(ジャンヌ・モロー)は“海より賭博師を見ていたい”から、

ほとんどの場面は賭博場かホテルなのだけれど

折々うつるニースやモンテカルロの情景も眩しくて

冒頭、

ニースの海辺(天使の入り江)を

ミシェル・ルグランの音楽とともにダーーーーーッと後ろにひいていくカメラワークがあるのだけれど

(全然上手く説明できませんが…)

そのシーンもとても印象的。最高でした。


で、1本目と2本目の上映のあいだに、

映画館近くのHOOKED VINTAGEへ立ち寄って。



つぎに観たのは、『ローラ』。


こちらは、アヌーク・エメが主演。

アンニュイな美人かと思いきや

彼女のコケティッシュな喋り方、

はしゃいだときの愛くるしい動作や弾ける笑顔に、

すっかり虜になりました。

海辺の街、ナントを舞台に

旅立ち、帰りを待ち、行き交う人々を見つめながら

彼らの明日が幸せなものであるように、ちいさく願わずにはいられないような。


2本の映画を観て、

賭博にせよ初恋にせよ

一見、女性たちは運命に翻弄されているかのようだけれど

そうではなくて。

賭博を決してやめられないジャッキーは「賭けは、偶然と数字の神秘。数字は神の思し召し」と言い切り、

ローラは「君は不幸だ」と言われても初恋の人を信じて7年待つ。

運命を信じ、肯定する女性の強さを感じるものでした。

また、どちらの女性も真のファム・ファタル(femme fatale)。

MAISON LOU parisの9月のレッスン(詳細はこちら)で、

フレンチシネマをテーマにブーケを束ねる“bouquet femme fatale"クラスの題材は

エリック・ロメールの『海辺のポーリーヌ』を予定しておりますが

10月にはこの『天使の入り江』か『ローラ』を取り上げようかな。


特集上映は、8月18日(金)まで。

是非是非、映画館のスクリーンでご覧になることをおすすめします。


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どうもありがとうございます。

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