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2014年6月13日金曜日

表現する。


自分の中で、
美しいものが見たい!という衝動が湧き起こるとき。

わたしにとってそれはすなわち、
ダンスが見たい!と同義。


これは、今年のUK戦決勝。

ダンス界の世界一を決める舞台。

自分自身がダンスシューズを脱いでからは、

あまり頻繁に見ることもなくなったけれど

だからこそ余計感じる、ダンス界の潮流はものすごい勢いで日々変わっている。

昔出た試合の審査委員長ははっきりと、

「競技ダンスは美しさを競うスポーツです」と口にしていた。

永遠に変わらない芯のようなものはありつつも、

「これがかっこいい」「これがいけてる」という美の価値観みたいなものに

永遠はない。

ちょっと前までみんなが目指していたダンスのスタイルは、

あっという間に古くなる。

日々それは塗り替えられていく。

必ずしも進化しているのだとは言い切れない、

過剰な方向に向かうこともある。

でも、それは間違いなく、すごく面白いことだ。

日々、基礎を積み重ねていくうちに、

自分が新しい「かっこいい」を作り出すことができる可能性がある。

世の中の誰もが考えつかなかった「美しい」を生み出すことができるかもしれない。

今まで何度も何度もトレースしてきた回路を通って、

まったく新鮮な脈動みたいなものが、からだの内から外へ出て行く。

ダンスも花も文章も同じ。

そこが楽しい。



ちなみに、たとえば同じTangoという種目でも、世界トップの3組が表現すると、

それぞれまったく別の世界観が見えて面白い。

まずわたしの大好きなVictor & AnastasiaのTango.
ヴィヴァルディの四季「冬」で踊ってしまうところもかっこいい。




そして、彼らがアマチュア選手だった頃から好きだった、Andrea & SaraのTango.



最後に、
現世界王者のArunas &KatushaのTango.

なんと、途中3分を過ぎたあたりで、Katushaの靴が片方脱げてしまうというハプニングが。
しかし、あたかもそれが予定されていた演出かのように、
もう一方の靴も脱ぎ捨てて、裸足で演技を続ける二人。
卓越したテクニックと、王者のプロ根性に痺れる。



どのTangoも、めちゃくちゃかっこいい。





おまけ。

久しぶりに、ダンス見て泣きそうになった。


※YouTubeにとびます。