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2014年12月31日水曜日

朝。


パリの冬、夜明けは遅くて

起きてカーテンをあけてもまだ暗い。

空には薄く雲がかかっていて

いつもどおり

窓から見える、アパルトマンの最上階、

その部屋の灯りだけは

わたしが目覚めるよりも先についている。


まだ空が起きてこないうちは、

時間はわたしのものという気がする。

明るくなれば、

時間はつぎつぎにわたしの今を食い破って、過去にしてゆき

わたしの持ち物はいつまでも、今しかないまま

あっという間に日が落ちる。

そんなふうに月が変わる。年を越える。

今日もがんばる。えいえいお。


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2014年12月29日月曜日

今サラナガラバカラ。


プチパレにて開催されている


Baccaratのエクスポジションにいってきました。

会報などで、写真では既にたっぷり堪能していたのですが

ほんものは、

やはりこの目で見ておかねばならないとおもい。



グランパレのHOKUSAI展に比べて人は少ないときいていたのですが

会期終了まで日数もないせいか

プチパレの前には行列が。

とりわけ寒い日だったので、苦しかったのですが

足踏みをしながら

なるべく空や建築物を見て、気を紛らわせました。

おぉ、フランスだなぁとおもったのは、

途中で

Allez!!Allez!!

行列の人々から、手拍子とともに通せ通せというコールが起きたこと。

確かに、セキュリティーが一回に5人ぐらいずつしか通さないため

いっこうに列が進まなくて

なぜそんなに人数制限をするのか全くもって謎だったのですが。

Plus vite!!早く!
On a froid!!寒い!
Encore!!Encore!!もっと(沢山人を通して)!

皆口々に言いたい放題不満をぶつけており、

セキュリティーの人も苦笑い。

わたしはもちろん!慎ましく!黙って並んでおりましたが

心の中では彼らとともに叫んでおりました。

隣のマダムは、チケットを半額にすべきだと声高に主張してました。


やっとのことで入場すると

外の寒さを一瞬で忘れる、高い天井と

奥に煌めくシャンデリア。



絵を通しても、
その場のシャンデリアのまばゆさが伝わってきます。


シンプルなグラスにも、緻密さと、歴史を感じます。


Japanese style decolationと英語で説明書きのあったもの。

1878年のWorld's Fairに出品されたものです。


諸外国の王族御用達のBaccaratですが

これはロシアの皇帝のためにつくられたシリーズで

クリスタルルビーの使われ方がとても上品でした。


香水瓶の展示も。


どこかで見たように感じてクレジットを見たら、
Christian Diorの名香、j'adoreの香水瓶でした。




mureの細工が施された器。



壁に鏡が張ってあって、永遠に続くかのように見えます。

グラスや燭台たちが踊りだすんじゃないかって

美女と野獣のディナーに忍び込んだ気分。


そして会場のラストを飾るのが、


シャンデリアの間。




今は電球の光ですが、

これが本物の蝋燭だった頃は、

ガラスのもようと一緒にゆらゆら揺れて

その美しさはわたしの想像力を超えるものでしょう。


シャンデリアほか、デッサンも数多く展示されていて、

心惹かれました。

デザイナーや職人さんたちが頭の中で描いていた

光の絵を見てみたい。


行ったつもりですまさず、

足を運んで良かった。

回っている間、

フランス人に沢山話しかけられました。

これ、綺麗よね!とか

これ(グラス)は一脚ずつ脚の部分が違うのよ。とか

わたしを見つけるたびにつかまえては

一言作品解説してくれるマダムもいました。

皆、作品を見て感じたことをその場で素直に言い合えるというのは

さすがフランス、

これこそクリエイションが発展する土壌だなとおもいました。

来年は、たくさん美術館巡りしたい!


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2014年12月28日日曜日

いちまい、いちまい。




こんな風に生きられたら良いなぁ。


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2014年12月27日土曜日

パリ、幾つかのノエル。


二日酔いで、

お昼前にのそのそと起きだすと

階下ではちっちゃな子どもたちが大騒ぎして走り回る声。

マダムの一家が勢揃いしてノエルのお祝いをしているようでした。

わたしは昨日の晩餐でおおいに美味しいものをいただいて、

その後はどういうわけか

地元のムッシュー、マダムたちに混ざって

ワインを飲んで酔っぱらい

既にフランスのノエルは味わったので

今日はもう、休息日にしよう…。


日本にいる親友からのクリスマスカードを読み返したり


ノエル気分を味わうべく、マロンダイスの入ったパンを食べたり


いただきもののショコラをひとつぶひとつぶ、

大切につまんだり。

午後はフランス語の勉強や、やりたかったことをしよう。

PCを開いたところへ

ノック。

扉を開けると、マダムから

Yurika!!!

ペール・ノエル(サンタさん)があなたにも来てるわよ!

と!

わたしに…!?

日本では、クリスマスプレゼントは

子どもの頃は親から、大人になると恋人から貰うものでした。

フランスでは、家族の間でプレゼントを贈り合うのだときいていました。

ですから、突然のサンタさんにはびっくり。

良い子にしていたからサンタさんが来たのよ〜♪

と言われて渡された包みがふたつ。

ひとつは、チョコレートの詰め合わせと

もうひとつは、お花の刺繍が施されたテーブルナプキン。


わたしのことを考えて選んでくれたのだなぁと、じーん。

さらに、大家族ひとりひとりを紹介してくれて、

輪の中に座らせてくれたマダム。


天使のようにかわいいお孫ちゃんたちと遊び

パルマの生ハムや種々のチーズなどを食べて

家族の親密な時間に参加させてもらいました。

まさか、フランスの、『家族で過ごすノエル』を

自分が体験することが出来るなんて思ってもみませんでした。

というより、ノエル感ゼロで迎えた当日だったのですが、

振り返ると、

この街の、いろいろなノエルの顔を見ることができました。

どれも温かく、優しかった。

毎日、すべてが周りの人からの贈り物ばかり。

感謝です。


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2014年12月26日金曜日

パリで初めて、ヒールを履く。


今、わたしのクローゼットは

だいぶ

かなり

色気も素っ気もない感じですが

そんな中でひっそりと、

一応持って来たけど履く機会なんてあるんだろうか。

と、かなり訝しんでいた、黒いヒールのパンプス。

24日のクリスマスイブに、初出動。


ここぞとばかりに気合いを入れました。



この日はRosebudの研修はお休みでしたが、

愛の溢れる♡サプライズブーケの配達をして、

ほっこり幸せをおすそわけしていただき

あったかいきもちでお店に戻ったら、

由美先生のsuperなコンポジションレッスンをお手伝い。

…という名目で凝視。

その後は


由美先生が予約してくださった、素晴らしいレストランで

素敵な方々と

トリュフ尽くしの美しくておいしいお料理をいただきました!


本当にどうもありがとうございます…。

すべてのお皿が繊細で一点の曇りもなくおいしかった…。思い出し口福。



日本人(というかフランス人以外)で初めて、

パリの老舗カフェCafe de floreのギャルソンになった、

山下哲也さんにもお会いできました。

Newsweek誌で「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれている山下さんですが

気さくな方で、

おかげで、楽しいディナーの時間がより一層盛り上がりました。


そんな素敵な夜、

最寄り駅からの帰り道。

日本のクリスマスとは違って、

こちらでは、おうちで家族で過ごすのが一般的なので

道はしーんとしています。

車さえも通りません。

ちょうど、ご近所のカフェが店じまいしようとしているところでした。

このカフェ(というかbrasserie?)でご飯を食べたことがあり、

アルジェリア人の店主さんとは顔見知りなので、

ちらっと挨拶したところ、

ものすごい勢いで

お店に入れ入れとジェスチャーしてきました。

ノエルだから、一杯飲んでいけと言うのです。

おごりだ!と。

もう0時を回っていたし、

お酒は美味しいものを適量頂いたのでもういい…と思い

お断りしようとしたのですが

でも、ノエルだよ!!!と

どこからか湧いてきた、店内に残っていた方々からもノエルノエルと連呼され、

結局、カフェを1杯、ワインを3杯。

いただきました。

頭が痛いからもう飲めないと言って退散しました。



そして

パリに来て初めて

二日酔いになりました。


つづく。


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2014年12月24日水曜日

がっかりの先。



メールで語学交換をしているフランス人が

抹茶が好きで、茶筅も持っているというので

おぉ、おもしろいなと思って

なぜ抹茶が好きなのか、興味があるのか聞いてみたら

「味が好きだし健康に良い」

そっか…と、

嬉しい反面、すこしだけ、がっかり。

でも、

「抹茶を飲んだ後は新しい誰かになったような気がする」

と言われ、また

おっ、おもしろいことを言う!

とおもい、

茶道にも興味があるの?

と聞いたところ、

「金沢で茶道体験もしたことがある。面白かった。
日本のお菓子最高。」

そっか…。

もちろんもちろん、

抹茶や和菓子そのものを美味しい、好きだと認めてもらえるのは

それ自体、とても嬉しくて

わたしも、フランスに日本のものを伝えたいとおもっている。

でも、果たしてそれは「もの」で良いのか?

抹茶美味しい、和菓子最高、茶道面白い、

そこで止まって良いのか?ともおもう。

茶道も、パフォーマンスとしての茶道だったら

それは「もの」と同じで

なんだか物足りなくて。

SAMURAI! GEISHA!的な異国趣味としての枠から脱却できない。


そこに見立てられた世界や、流れる詩情、感性みたいなものは

どれだけ伝わっているの?


「もの」を「もの」として伝えているうちは、伝わらないの?

それぞれの世界観・価値観だから、

それでも良いといえば、良いのだけれど

わたしが考える、詩情ある暮らしというのは、そういうことなの?

なんか物足りないんじゃない、でもなにを、どうやって伝えるの?

もやもやもや!!


そんなときに出会えた

ひとと、タイミング。

尊敬するとともに、

感謝。

そして、ながくなりそうな考えごと。

の、前には

自分の内側を整えねば。


ちなみに、

一応今日の日付も、ノエルも覚えています!


みなさま、

すてきなノエルを…!!


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JOYEUX NOEL!


明日25日はクリスマスですね。

誕生日同様、全くもってわたし自身には実感がありませんが…。

今日と明日、

あたたかな時間が、世界中で紡がれてゆくのでしょう。

ちょっとずつ、時計がずれるのといっしょに

光が地上を移動してゆくのでしょう。


そして今日は

大切なお友達へ



入籍おめでとう♡♡


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2014年12月23日火曜日

、たい。


中高を過ごした母校が舞台となったNHKの朝ドラ 『花子とアン』

その主人公を演じた吉高由里子さんのインタビュー動画を見ました。


変わらない母校の様子に懐かしいきもちと

それ以上に印象に残った、吉高さんの言葉。


「学生の頃は何もしなくても勝手に明日が来たけれど

大人になったら自分から明日に向かっていかないと

立ち止まったままなんですよね。

進めていないっていうか。

だから今は自分から明日を迎えにいかないと

ずっと置いていかれちゃって年越せなくなっちゃう」

吉高由里子ってこんなに豊かで真面目な人だったのね。


 
いったいわたし、この人生で、

というか、

大げさな言い方になるけれど、

この命を使って、なにがしたいのかって

毎日のように、あたまのなかの手帖をひらく。

そういう風に言うと、

「若いね」と言われることがあるけれど

そうじゃなくて、本当は逆で

吉高さんが言う通り、

もっと若い頃は、何もしなくたって進んでいたし

時間よりも自分の方が、走るのが速かった。

でも、今はそうじゃないから

自分で動かなきゃ時間に置いてかれて

鏡を見て、初めて呆然とすることになるから。



Rosebudに身を置いていると

いつでもいつまででも花に触れていたくなるし

花のそばにいたい。

よく生き、よく暮らしたい。

それから、それから。


親指をぎゅっと隠して

掌を握りしめ走っているつもりでも

ふと、指をほどけば空っぽで

爪痕だけが鮮明で

驚いて足が止まっちゃう。


もやもやしている時間も勿体ないと焦りつつ

もがく時間も大切なのだとなだめつつ

脳みそも街もまどろむ。


なんだって ひとりで乗り越えなきゃならない、

どこにいたって、

そりゃそうだ。

当たり前だ。


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2014年12月22日月曜日

感じのよさについて考えたり、ヴァンドーム広場でアマリリスを植え替えたり。


今日の研修は、

いつものように水あげから、ではなく、

配達に同行することになりました。



一件めは、

TV番組の司会者で、サッカーチームのオーナーでもあるという著名人のお宅へ

おおきなサパンをお届けに。

ご本人と奥様が出迎えてくださったのですが、

とても感じがよくて優しくて

シリルにも、明らかに下っ端のわたしにも

敬意をもって接してくれていることが、空気で伝わってきて。

著名人=威丈高な対応を覚悟していったのに、びっくり。

カフェまですすめられてしまいました。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

ぽわんと頭に浮かんできました。

そして、おうちには美人さんのねこが3匹も!

シリルが奥様とお話ししているあいだ、

じっとねこと見つめあっていたら

旦那様に

「ねこが好きなの?3匹いるよ」

と声をかけていただきました。

センスの良いおうちで、

ふかふかのファーのラグは、いくらフランスとはいえ、

つい土足で歩くのがためらわれて、 はじっこを歩きました。
(貧乏性)

蝶の標本が並んだ額や油絵が、

無造作にソファーに置かれていたのもおしゃれでした。

短い時間でしたが、

年を重ねてこそこんな空気を纏う人になりたいと思えるような

柔和さ、謙虚さ、滲み出る知性に触れたひとときでした。


その次は、

定期装花先である、宝石店のdinh vanへ。

ヴァンドーム広場で突然カミオンを止めたシリルさん、

「これからここで作業をするよ」とウインクしてきました。

カミオンのドアをあけて、

ふたりで アマリリスの鉢をガラスの器に寄せ植えし、

赤い枝ものを挿しました。

ヴァンドーム広場のど真ん中でせっせと土いじりをしているなんて、

面白すぎて、 笑えてきました。

シリルも笑ってました。

その鉢を、何食わぬ顔で

ヴァンドームとシャンゼリゼのdinh vanへお届けしたあと、

わたしはRosebudへ、

シリルさんはおうちへと帰ってゆきました。



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